壊れてゆく 何が? ――日常が 壊れればいい ――こんな日常など、要らない こんな退屈なモノなど壊れて その先に ――刺激だらけの日常が 待っていれば、いいのに My desire for... ― 遊び ― 「…。」 景吾に教えられた会場に着いた 試合が既に始まっているのか、辺りには誰も居ない。 騒がしい所を目指して、足を動かす 辿り着いたのは、応援ベンチが殆ど氷帝によって囲まれているテニスコートだった 「…何この異常な数」 初めてテニス部の試合を見に来た私としては、異常としか思えなかった 相手の応援に比べれば、氷帝の応援団は多すぎる ( 景吾は…? ) でなく、景吾を探す …今日はとの約束では無いから (居た) しかし、隣に恋人がいる。 普通の女ならここで引き下がるか何かするのだろうが、私は特に何も感じることもなく景吾へと歩み寄る 「景吾」 「ああ、。来たのか」 「っ乱蜘蛛…!?ねぇ景吾、どういうこと?」 「どういうことも何も、俺が招待したんだよ」 「どうしてっ!?」 「どうしても何も…」 景吾が私の後頭部に腕を回す その意図が分かり、目を閉じた。 刹那、唇にくる感触 侵入してくるねっとりした熱いモノ 「っ、…」 「イメージトレーニングの為に、な」 「(何がイメージトレーニングよ)」 「景吾!どうして!?どうしてアタシ…」 何も答えない景吾に代わり、恋人サンは今度は私を睨んできた 「乱蜘蛛っ…!アンタ、景吾までたぶらかしたの…!?この尻軽女!」 こんな言葉や、こんな視線は慣れっこだけど …ウザイ。 そう思った時、 「俺の彼女のこと罵らないでくれる?」 テニス部のジャージを身に纏ったが私と彼女の間に立ちふさがった 「何よ…!彼女ですって?ならもっと管理しときなさいよ…! そんなことより、あんた よくそんな女を彼女になんてできるわね。おかしいんじゃないの?」 …私に対しての言葉なら、流せたのに。 「…貴女」 「な、何よ」 「それをに言えたクチ? それにね、私を乱蜘蛛と呼ぶのも貴女達の勝手だけれど… 私は艶蝶よ? それを分かってて言ってるの? それに―――…彼も、帝王 でしょう?」 景吾だって、私と同じで 浮気なんてなんのその。 彼女がにそんなことを言える立場ではない 「ッ…」 「」 「…何?」 が、振り向いた 「それでも貴方は 私を好きだと言うんでしょう?」 そう問えば、貴方はいつも通りにそう返すんでしょう 「当たり前。俺は…何があっても、が好きだ」 あたりが一瞬、静まり返った……そのとき 「あ!だー」 そう言って抱きついてきたのは、ジロー 「ジロー…重い」 「E〜じゃんE〜じゃん! それよりさー最近ヤッてないじゃん俺らー。俺寂Cー」 「そんなこと言われてもね…」 さらに辺りが静かになった気がするのは…たぶん気のせいじゃないと思うけど 『シングルス1の選手は準備をして下さい』 その放送で、景吾が動いた やっと、辺りもざわめきを取り戻す 「見とけよ」 景吾は私にそう一言言って、コートへ出て行った 隣から素晴らしく痛い視線が来ているのは、気のせいということにしておこう 『ザ・ベスト・オブ・ワンセットマッチ 跡部サービスプレイ!』 テニスの知識は無いけれどとりあえず見ておこうと、景吾を見つめた をここに呼んだことで、俺の“恋人”――が思い通りの反応をするものだから、可笑しくて仕方なかった 何より可笑しかったのは、それすら面倒臭そうに流しているだ。 けれど――… そこに現れたの“恋人”、そして…の悪態の行き先がソイツに変わったとき、 の目の色が変わった。 …何かが 俺の中で傷付いた気がした それが何かなんて俺は分かっていたけれど、それを否定した これはただの独占欲だと自分に言い聞かせた 試合が始まる 俺の相手には力不足な奴だったが、プレイ中、時々の方を見やれば だんだんその目に映る感情が見えてきたため、俺は口角を吊り上げた そう、これは狙い通り。 お前に、気付かせるための―――… 気 付 い た 感 情 、 そ し て 生 ま れ い づ る も の は TOP / ( 06,08,22 ) ( なんつーか…ワケわかんなくなってきた )( 何だこれ )
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